こころつないで 星空Blog

岐阜県の葬儀斎場メモワールでは、おもてなしの気持ちを大切に
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2025.07.19

湯灌について

【湯灌は必要か?行われる理由】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「湯灌は必ず行うべきなのか?」と疑問を感じる方も多いでしょう。結論としては、宗教や地域的な慣習、遺族の意向などによって変わります。ただし、湯灌を行う理由は大きく分けて二つあります。一つ目は、故人をきれいな姿で見送ることで、遺族や参列者が安らかな気持ちでお別れできること。もう一つは、身体を洗い清めることで「次の世界へと旅立つ準備を整える」という精神的・宗教的な意味合いを持つ点です。

【湯灌が故人や遺族にもたらす安らぎ】

湯灌の最大のメリットは、遺族にとって「ちゃんと見送れた」という心理的な安堵感を得られることです。身体を清める行為は、単なる見た目の清潔さだけでなく、「大切に送り出したい」という気持ちを表現する行動にもなっています。ご家族が実際に湯灌の様子を見守ることで、悲しみと向き合いつつも最期をしっかり受け止めやすくなるという声もあります。

【宗教的・文化的背景から見る湯灌の意味】

仏教の浄土思想や神道の禊(みそぎ)など、穢れを祓い清めるという考え方は日本文化に深く根付いています。そのため、湯灌は宗派を問わず広く行われることがありますが、地域や宗派によって手順や呼び方が異なる場合もあります。また、基準や作法が厳密に定められている宗教もあるため、事前に確認しておくと安心です。

【湯灌のメリット・デメリットを知ろう】

湯灌には多くのメリットがありますが、費用や時間などの負担も考慮する必要があります。

ここからは、湯灌をするメリットとデメリットを解説していきますが、いずれの場合も「必ず湯灌でなければならない」というわけではありません。

ご家族やご本人の希望を最優先に検討してください。

【メリット:故人に対する敬意と清潔感】

湯灌をする主なメリットとしては以下があります。

  • 身体を温かいお湯で洗い清めることで、故人をよりきれいな状態で送り出せる
  • 遺族や参列者が安心してお別れでき、心の整理がしやすくなる
  • 日本の伝統的な文化や儀式としての意味を感じられる

 

湯灌は、ただ身体を洗うだけでなく、「最後のケアを丁寧に行いたい」という思いを具体的な形にする儀式です。故人への深い敬意を表す行為として、多くの遺族が重視しています。

【デメリット:費用面・時間面での負担】

湯灌をする主なデメリットとしては以下があります。

  • 通常の葬儀費用に加え、数万円から十数万円の追加費用がかかる場合がある
  • 通夜や葬儀までの限られた時間のなかでスケジュールを調整する必要がある
  • 一部の宗派や地域ではそこまで重要視されないため、必須とは言えない

 

費用負担が難しい場合や、通夜・葬儀までの時間に余裕がない場合は、湯灌以外の方法を検討するのも選択肢となります。例えば「清拭だけで十分」と考える遺族も少なくありませんので、無理のない範囲で判断しましょう。

【湯灌を行わない選択肢と清拭(せいしき)との違い】

湯灌を行わない場合でも、遺体の清拭(せいしき)はほとんどの葬儀で実施されています。清拭はタオルやガーゼで身体を拭き上げる方法で、湯を使わない分だけ手間や費用が抑えられるのが特徴です。

費用面だけでなく、「短時間で済むため身体への負担が少ない」という利点もあります。実際には、湯灌と清拭を組み合わせる形や、環境に応じて柔軟に対応する葬儀社も多いので、どの程度のケアを行いたいかをよく話し合うとよいでしょう。

【清拭(せいしき)とは?身体を拭き清める方法】

清拭は、ごく少量のお湯を含ませたタオルやウェットシートなどで丁寧に身体を拭きます。湯灌ほど大掛かりな設備は必要ありませんが、その分、洗浄力は湯灌よりも控えめです。「簡易的な方法でも十分清潔にできる」と感じるか、「より徹底したケアをしたい」と考えるかによって、湯灌を選ぶかどうかが変わってきます。

【エンバーミングとの違いや考え方】

エンバーミングは遺体の腐敗を抑制し、衛生的・美観的な面での維持を目的とする技術です。遺体内部に特殊な薬剤を注入するため、湯灌や清拭といった表面ケアとは根本的にアプローチが異なります。遠方からの参列者を待つ場合や、お別れの時間を長く確保したいときにはエンバーミングを検討する方もいますが、費用は湯灌より高額になることが多いため、状況に応じた選択が必要です。

【湯灌の流れと手順を解説】

湯灌を具体的に依頼する際は、どのような手順で進められるのかを知っておくと安心です。一般的には以下のような流れで施行されますが、葬儀社や地域によって多少の差がある場合もあります。

【遺体の準備と衣服の取り扱い】

まずはご遺体を専用の移動台やストレッチャーに移し、衣服や装飾品を取り外します。

スタッフはプライバシー保護に配慮し、タオルやシーツで身体を覆いながら作業を行うため、遺族も安心して任せられます。ご家族が立ち会う場合は、思い出の品を外すかどうかなど、細かい確認も同時に行われることが多いです。

【湯灌の施行と身体の洗浄方法】

次に、浴槽や湯灌用の移動式機材を用いて身体を洗い清めていきます。頭髪や顔も丁寧に洗い流し、お湯の温度や衛生面を徹底的に管理したうえで作業が進められます。ご家族が希望すれば、髪を整えたり、可能な範囲でメイクを行うなど、オプションを追加することもできます。

【清拭・湯灌後の処置・納棺の手順】

洗浄が完了したら、身体を拭き取り衣装を着せます。死化粧や装飾を施す場合は、宗派やご家族の要望に合わせて行われます。仕上げに全身の水分をよく拭き取り、遺体を納棺へ移します。

最近では、ご家族が実際に身体を拭く作業に参加できるプランを用意している業者もあり、最後のケアに直接関わりたいという希望に応えるケースが増えています。

【湯灌を行う際の料金相場と費用の考え方】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

湯灌サービスは、専用の設備やスタッフの人件費が必要となるため、一般的な葬儀プランには含まれずオプション扱いになることが多いです。費用は地域や業者によって差がありますが、5万円前後から10万円超えまで幅広く見られます。

なお、地域によっては「湯灌込み」のプランが用意されている場合もあるため、一括で申し込むかオプションで追加するかを考えるとよいでしょう。

【一般的な費用は?】

以下は湯灌の費用目安になります。

サービス内容

費用目安

簡易的な湯灌

5万円程度

標準的な湯灌

10万円程度

オプション込みの本格湯灌

10万円以上

このように、装飾や死化粧などのオプション内容に応じて費用が異なります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ご遺族の意向と葬儀のスタイルを尊重する】

  • 故人が生前にどのように葬儀をしてほしいと考えていたか
  • 宗派や地域の慣習で湯灌が必須かどうか
  • 家族葬や直葬など、葬儀の規模や形式が湯灌に影響するか

これらの要素は個人や家族によって大きく異なります。特に「故人の意思を尊重したい」と考える場合は、元気なうちに話し合っておくのも理想的です。

【ご遺族の要望を伝える際のポイント】

「髪型を整えてほしい」「服装は故人が愛用していたものを使いたい」など、具体的な希望があれば遠慮なく伝えましょう。事前に細かい要望をしっかり共有することで、当日の施行がスムーズになり、より納得のいくお別れが実現しやすくなります。

湯灌は、故人の身体を丁寧に清め、きれいな姿で送り出すための重要な儀式です。ただし、地域や宗派、費用などの事情によっては行わない選択肢も十分考えられます。

大切なのは、故人やご家族の想いを尊重し、納得のいく形でお別れをすることです。ぜひ本記事を参考に、ご自身に合った最適な方法を見つけてみてください。

 

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